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2014年2月27日 (木)

月夜の音

父です。

一昨年だったでしょうか。
古い学生の頃の友人と、久しぶりに再会した折に
黄色く滲んだ北海道新聞の切れ端を、見せてもらいました。

友人は、子供たちがまだ小さい頃、しょっちゅう家に
遊びに来ていました。
理絵が15歳の頃、北海道新聞に投稿した詩を大事に
保管してくれていたのです。すっかり忘れていました。

北海道を代表する詩人で、放送作家の佐々木逸郎さんの
選定で掲載されたものでした。「月夜の音」という題です。




★★★★★★★★★★★★★★★★★



どこかで、ガラスの割れる音がする


体中に窓のついているひとがいて
あんまりたくさんの
ほほえみやさけびをうつすから
割ってしまった音だろうか


またなにかが割れる音
今度は水晶?
それとも鏡?


むらさき水晶の砂漠を白い旅人が
歩いてる音かもしれない
月の光が強すぎて鏡を割ってしまったのかも
しれない
だれかの涙が 悲しみのあまり
ほおを伝わったあと闇へと散った音かも
しれない

ほら またなにかが割れる音
きれいで透明で 悲しい音
夜に響いて 世界中にこだまする
今度はいったいなんの音だろう


もしかしたら 地球の割れる音かも
それとも 私の?


時計よりも確実に 音がなりつづく夜ー





★★★★★★★★★★★★★★★★★




【評】十五歳の作者がとらえた聴覚によるSFドラマ的世界。
   抒情の世界の月夜も、近未来はこんなふうに
   変わってゆくのかもしれない。
   「地球の割れる音かも/それとも/私の?」
   という自問自答が鋭く読むものに迫ってくる。




「それとも 私の?」
自分の将来を暗示しているような言霊でしたね。





Tsukiyo01_2

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コメント

すごい感性ですね。人よりも何倍も濃く豊かな日々を送られていたと感じる詩でした。

投稿: | 2014年2月27日 (木) 18時33分

名無しさん、ありがとうございます。

太く短く人生を生きたわが娘。

いろんな可能性がある娘でしたが
親がその方向性をつけてやれなかったのが
唯一、惜しまれます。

投稿: 娘の父 | 2014年2月28日 (金) 10時15分

本当に深く濃く駆け抜けたという印象です。
まだどこかで駆け抜けているような気がしてしまうほど。

私は、理絵さんが19~20歳のころ、バイト先の印刷やさんで一緒になった者です。

3つ年下なのに、たくさん本を読んでいて、たくさんの音楽を聞いていて、たくさんの経験をして、人と出会って、楽しいことに積極的に飛び込んでいく、毎日を大切に生きている人だな、と思いました。
自分はなんて薄くもったいなく時を過ごしてるんだろうと
ものすごく影響された女の子でした。

ともにした時間は少なかったんですが、ものすごく印象的で
出会えたことがうれしい得したような女の子でした。

おととし再会できたので、もっとお店に会いに行けばよかったなと悔やまれます。

まとまりがなくてすみません。
本当に理絵ちゃんと出会えてうれしかったです。
そして自分も理絵ちゃんのように日々を大切にしたいです。

投稿: ホリタ トモコ | 2014年2月28日 (金) 12時02分

娘さんはきっと何をされても花開かれたのでしょうね。何もない所から作ってくれた魔法の国みたいな魔女卵。私はそれに出会えて本当に良かったです。ありがとうございました。

投稿: | 2014年2月28日 (金) 13時28分

ホリタ トモコさん、コメントありがとうございます。

印刷屋さんのバイト、覚えています。
案外、真面目に通っていましたよね。

いろいろとお世話になったのですね。

理絵の分まで、長生きしてくださいね。

投稿: 娘の父 | 2014年2月28日 (金) 20時59分

名無しさん、ありがとうございます。

亡くなってから、「魔女卵」という店の
存在感を知らされた想いがしました。

後継も考えましたが、結局、誰も亡き
店主のセンスを持ち合わせていないという
ことで、閉店を決めました。

皆さんに愛された希少な店だったのですね。

投稿: 娘の父 | 2014年2月28日 (金) 21時05分

素敵な作品を掲載して下さってありがとうございます。

私はただの客の一人でしたが、
独自の世界観を持ちつつ多くの人を惹きつける理絵さんに本当に憧れていました。

これからもずっと理絵さんは私の理想です。

投稿: | 2014年3月 2日 (日) 22時36分

匿名さん、ありがとうございます。

理絵があこがれだったと、うれしいお言葉。
母としてはとってもありがたいです。

理絵は長~い旅行に出たまま、今頃、何処の
空を飛んでいるのか?
信じたくない想いで、いっぱいです。

理絵のこと、想ってくれていて
ほんとうに、ありがとうございます。

投稿: 母 | 2014年3月 3日 (月) 15時26分

鎌田理絵様のお父様・お母様

私、京映アーツという会社の野田と申します。
昨年の春頃、映画「魔女の宅急便」という作品で、鎌田理絵様にご協力頂いた者です。

印象的な、クラゲのモビールや鯉のモビールをセットに飾れればと思いHPにご連絡したのが始まりでした。


ご協力頂いたお礼に、チケットとパンフレットをお送りしたのですが返送されてきてしまいましたので気になってHPの方を見て、鎌田理絵様に起こった事を知りました。

一度是非、魔女卵に実際にお伺いして鎌田様にお礼出来ればと思っていたのですが・・。

もしよろしければ、チケットとパンフレットの方再送致しますので
送り先住所を教えて頂けたらと思います。

エンドクレジットの方に、魔女卵のロゴの方も掲載しておりますのでご覧頂けたらと

思っております。

最後になってしまいましたが、鎌田理絵様のご冥福をお祈り致します。

失礼致します。

株式会社京映アーツ  野田純平

投稿: 野田純平 | 2014年3月 4日 (火) 10時19分

りえさんのお父様、詩を掲載してくださってありがとうございます。なんてすてきな詩でしょうか。ほんとに奥深い感性の方だったと、もっとお話したかったと、また思いました。りえさんは、私たちの心に住まいを移してから、もっと近く感じることさえあります。今後も彼女のことを知りたいと。ご親族様が許されるなら、またこのブログにお邪魔したいと願います。
この詩を読み、私の心もカシャリと、音をたてました。
りえさんにまた会えて、嬉しくなって心のガラスが割れたようです。ありがとうございます。

投稿: ムムリク スオミ | 2014年3月 4日 (火) 21時17分

追記です。
すてきなこの詩を、私のブログでも紹介させていただきたいのですが、許可いただけますでしょうか?
「魔女卵」はずっとリンクに貼っております。
みんなにもっと知ってもらいたい。透明でみずみずしい感性。
りえさんは、作品のなかでこんなにも輝いているのですから。
どうか、よろしくお願い申し上げます。ムムリク スオミ(室谷 真澄)

投稿: ムムリク スオミ | 2014年3月 4日 (火) 21時35分

野田純平さま、娘が生前中は大変お世話になりました。

いろいろと知己が多かったようで、本人が
望んだかのような、ユニークな「お別れ会」も
友人たちにやっていただきました。

パンフ、チケットいただいてよろしいですか?
メールにて、今一度ご連絡いただけますでしょうか?
kamadat12@ah.wakwak.comまでお願いします。
住所等、お知らせいたします。

投稿: 娘の父 | 2014年3月 5日 (水) 23時18分

ムムリク スオミ様 ありがとうございます。

ほんの「人生の入り口」にいた頃(15歳)の
作品でしたが、選者の眼にとまったようです。

私も偶然発見したのですが、高校時代には
こんなのもありましたね。

東洋大学「現代学生百人一首入選」に

雨はあがりマーブル模様の白い雲私が歩くと動きはじめる

https://www.toyo.ac.jp/site/issyu/winning03.html

なんか、ため息が出ましたね。

投稿: 娘の父 | 2014年3月 5日 (水) 23時45分

りえさんのおとう様、短歌もとてもすてきです。
感性に曇りなく、素直で幸せに育ったのですね。
そうゆう気持ちにてらいなく育つのは、ご両親のあたたかなまなざしがあったからでしょう。
まだ、りえさんは皆の中で生き続けていますね。
こんな素敵な贈り物をくださって..。感謝いたします。

投稿: ムムリク スオミ | 2014年3月 6日 (木) 09時07分

ムムリク スオミ様

>ご両親のあたたかなまなざしがあったからでしょう。

いいえいいえ、決してそうでないものですから
今更ながら、後悔することが多いです。

ああも注意しとけば、こうも進言しとけば、と
反省ばかりです。すべて後で気づくことですが。

投稿: 娘の父 | 2014年3月 6日 (木) 21時17分

株式会社 京映アーツ 野田純平様

電話で失礼しました。
チケット受け取りました。

娘の娘(孫12歳)を連れて、早速、
「魔女の宅急便」観に行って参ります。

ありがとうございました。

投稿: 娘の父 | 2014年3月11日 (火) 19時40分

理絵さん。誕生日おめでとう御座います。いつかお逢いしたかったけど、夢になってしまいました。でも理絵さんが生まれて来てくれた事を嬉しく思います。理絵さんに合わせてくれたご両親にも感謝します。理絵さんと魔女卵が見せてくれた夢を、トキメキを忘れないように、私も夢を見続け、引継いで行きたいです。理絵さん、ありがとう。魔女卵大好き。

投稿: マキ | 2014年3月25日 (火) 20時01分

マキさん!

コメントありがとうございます。
3月25日で理絵は40歳になりました。

この世にいなくなった娘(信じてはいませんが)の
誕生日をどうしたらいいのか、わかりませんでした。
でも、子供の頃大好きだった鉄火巻きを作り、
ホタテのミミの燻製をスーパーで見つけてお供え
しました。ホタテのミミの燻製は、最近見かける
ことがなかったのですが、25日に行ったスーパーに有り
びっくり!でした。
この日のために売っていたのかな?
なんて思って・・・。

理絵のこと書いてくださって、ありがとうございました。
嬉しかったです。

投稿: 母 | 2014年3月27日 (木) 10時44分

数年前に初めて通販のお電話をしたときに、一瞬で心をつかまれました!きっと素敵で面白い方なんだろうと想像していました。理恵さんの事を聞いた時は、涙がとまらず、魔女卵さんで買った雑貨を眺めたり、お買い物した時に同封された一言を読み返したり、いつか友達とお店に行こうねって話していたので、残念でなりません。YouTubeの動画を見たりしていたら夢に出てきて下さいました!真っ赤なワンピースに水玉のソックスに頭に大きな髪飾りをしていました。私の夢の中理恵さんもやっぱり素敵な方でした。 
魔女卵の雑貨が沢山の娘 兼 私の部屋はとっても幸せいっぱいです。  
沢山の幸せのおすそ分けありがとうございました!

投稿: くーたん | 2014年4月 2日 (水) 23時58分

理絵さんの漢字を間違えてしまい申し訳ありません。

投稿: くーたん | 2014年4月 3日 (木) 00時02分

くーたんさん、メッセージありがとうございます。

毎朝、亡くなった娘の部屋のカーテンを開ける度に、
まだ娘が独身だった頃、このカーテンを開けながら
毎日、学校や職場に通っていたのか、と思い煩う
日々です。

まだ娘が使っていた食器や雑貨が、そのまま
そっくり残っています。
想い出の雑貨って、壊したり、誰かに譲らない限り
殆ど永遠にそこにありますね。好きな雑貨は心に
やすらぎさえ与えます。

つい先日、娘秘伝のカレーライスを作っていた
かみさんが、娘のことを思いだして、おいおいと
涙ぐんでいました。

亡くなって9カ月。なにげなく流れていく日々の
生活の中で、娘が残してくれたものは、わたしたち
にとって、大きなものでした。

投稿: 父 | 2014年4月 5日 (土) 16時26分

夜、眠る前になるとこちらのブログを見たくなります。
私にとっては一度も行くことが出来なかった憧れのお店。素敵な店主のリエさん。何度読んでも飽きないブログ。そして今夜もこうして見てしまいます。
問合せのメールでしか御縁がありませんでしたが、このブログが閉鎖されず永遠に残ってもらいたい..そんな気持ちで、また始めから読んでいます。
またいつか更新されるかも、そんな気がしてなりません。

投稿: よしえ | 2014年4月 7日 (月) 00時09分

よしえさん、メッセージありがとうございます。

私も思いだしては、ちょくちょく見ています。
娘がそこにいるような感じが、ついしてしまいます。

うーん、どうでしょう。
復活することはもうないかも知れませんね。

ブログを見ていると、何故か終わってしまいたく
ない感じがしています。
スペース(容量)と、話題のある限り、続けたいと
想っています。

投稿: 父 | 2014年4月 9日 (水) 11時19分

夜中になぜだか理絵さんを思い出しました。何気なくネットで検索し、事実を知りました。理絵さんが転校してからは、文通をしていましたが、理絵さんが短大に入った頃あたりから疎遠になり、理絵さんは私のような凡人には手の届かない存在になったと感じていました。中学二年当時はアメリカの雑貨が好きで、お父様の影響で映画が好きだった理絵さん。道新に載った詩、高校時代の百人一首もよく覚えています。
私の人生の14歳の1年間、縁があって出会えた事を感謝致します。理絵さんが住んでいた小樽の家の前で手をあわさせていただきました。かまちゃん、安らかにお眠りください。

投稿: 昔の同級生 | 2014年4月15日 (火) 13時32分

昔の同級生さん、ご伝言ありがとうございます。

よく、ご記憶されていましたね。
小樽は「東雲町」でしたかね?

人の数倍も精力的に行動し、人の数倍も満足感を
得たはずなのに、何故か「生き急ぎの人生」だった
ような気がしてなりません。

親より先に亡くなる不幸は、何と云うのでしょうね。
やっぱり、「親不孝」と云うのでしょうね。

最近はそれが、そこここで多過ぎる感じがしますね。

投稿: 父 | 2014年4月18日 (金) 10時09分

調べものをしていて商品の記事にいきつきました。
ラインナップに興奮して記事を読みあさり、
なんて夢のようなお店があるんだ!と喜んだのですが、
トップ画面にてもう店主さまが逝去されていたと知り本当に残念です。
こんなに素敵なお店があったなんて…
行くことができたらきっと常連になっていたと思います。
素晴らしいセンスの方だったのですね…
ご冥福をお祈り申し上げます。

投稿: 雑貨すきの者です | 2015年8月26日 (水) 18時27分

「雑貨すきの者です」さん、コメント
ありがとうございます。

返事遅れましたね。

人生って出会い、めぐり逢い、一期一会
ですね。

もうちょっと、早く出会っていたなら
お互いに、楽しい時間を共有出来たかも
知れませんね。

残念です。ありがとうございました。

投稿: 父 | 2015年10月 7日 (水) 10時41分

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